【お悩み解決】Amazon出品で売上が低下したときに見るべきポイントと考え方!現役コンサルタント解説
こんにちは!
国内初のAmazon専門コンサルサービスを展開しているアグザルファです!
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松柏後凋とはよく言ったもので、人間苦境に立たされた時にこそ真価を発揮するものです。
弊社コンサルタントは基本的にはクライアント様のAmazonでの売上拡大に向けた取り組みを実施しておりますが、いつでもどんなクライアント様でも100%売上が伸びるということはありません⋯
様々な要因によって売上が下がってしまうケースもございます。
そういった場合には、「原因の究明と対策」が必要となるわけですが、正しい対応を行うためには正しい知識と視点が必要になります。
今回は我々Amazon専門コンサルタントは売上低下が発生した際に、どこを見て、どのような対策を講じて売上回復に努めているのか、という視点を共有してまいります。
そこで本記事では、
・売上が立つまでの行程の体系
・売上が下がった際の原因究明方法
・特定した原因に対応する対策
上記3点の理解の促進に寄与させていただきますので、ご活用いただければ幸いです。
目次
前提の考え方:「売上」とは一体何なのか?を体系的に考える
まずは、「売上」とは一体何なのか?について考えていきます。
この問いは、その構造を体系的に説明できるかという問いです。
売上の構造を体系的に説明するには、該当する市場あるいは販売チャネル(販売者から購入者に商品が届けられる経路)についての正しい理解が必要となります。
今回はAmazonという販売チャネルにおける売上の構造について考えていきます。
売上について考えるとき、2つの考え方があります。
①階層ごとに整理する考え方
②時間軸の中からボトルネック(問題となる箇所)を探す考え方
根本的には同じく要素分解を行った上で、どのように整理するかという違いではあるものの、想起されるイメージが異なります。
ですので、続いて解説する①②それぞれの図を頭の中で使えるようにしておきましょう。
なお、Amazonでは「オーガニック経由の売上」と「広告経由の売上」では構成要素に若干の違いがあるため、それぞれ分けて記載しております。
①階層ごとに整理する考え方
はじめに、「①階層ごとに整理する考え方」を解説します。
下記の図は「売上から要素分解を繰り返し、階層ごとに整理した図」となっています。
紺色は実数、オレンジ色が実数の変動に作用する割合を示します。
では、実際に要素分解を行っていきましょう。
売上を分解する際には「売上=注文数×販売単価」で分解できるように、
注文数=クリック数×転換率
クリック数=インプレッション数×クリック率
と分解していくことができます。
Amazon上で確認できる数値は「オーガニック経由の売上」と「広告経由の売上」で異なりますが、どちらも要素分解を行い階層化することで、問題がどこにあるかを認識しやすくなります。
※上位のIS(検索結果上部のインプレッションシェア)= 1ページ目における検索結果上部で表示された広告の中で該当のキャンペーンが占めた割合のこと。
※広告スコア = 検索キーワードとの関連性等において広告の品質を表す指標。Amazonでは広告スコアが明確に表示されていませんが、Google同様に広告スコアとクリック単価(CPC)によって検索結果に表示される順位が変動するといわれております。
②時間軸の中からボトルネックを探す考え方
次に、「②時間軸の中からボトルネックを探す考え方」を解説します。
先述の通り、根本的には同じく要素分解を行った上で、どのように整理するかという違いではありますが、下記の図は「購入が成立するまでの消費者の購買プロセスに沿って整理した内容」となっています。
なお、紺色は実数、オレンジ色が実数の変動に作用する割合、灰色の欄は紐づいている要素に影響を及ぼす或いは及ぼされる要素を示します。
それでは、実際に購買プロセスに沿って整理していきます。
下図の上部は「オーガニック経由の売上」、下部は「広告経由の売上」の購買プロセスを図解にしましたので、見てみましょう。
消費者は実際に商品を購入するまでに、いくつかの工程を辿ります。
例えば、下部の「広告経由の売上」の場合ですと、検索し、インプレッションされた広告を視認し、広告をクリックし、購入に至るという工程を辿ります。
このように時間軸で工程を分けることで、一体どこで離脱している傾向にあるか特定しやすく、ボトルネックとなる原因の発見に繋がります。
原因を特定する
次に、売上低下の原因を特定します。
前述「①階層ごとに整理する考え方」の図を用いて考えてみましょう。
オーガニック経由売上と広告経由売上で確認できる要素と確認できない要素があるので、それぞれ定期的(月単位推奨)にデータを取得しておくことが大切です。
定期的に数値を抑えておくことで、異常値がどこにあるのかを発見しやすくなります。
下記の画像では、オーガニック経由売上を例に仮の数値を入れています。
この例では6月に売上が半減しています。販売単価は変わらず、注文数が減少しています。
ただし、セッション数はこれまでの月と変化がありませんので、セッションから注文に至る転換率の値が下がっていることが分かります。
これで異常が出ている要素の特定ができました。
異常が出ている要素を特定できたところで、そこから原因の特定が可能になります。
原因の特定は、「内的要因」と「外的要因」に区別することでスムーズに整理することができます。
ここで先の例に戻って考えてみます。
転換率の低下が特定できたとき、「内的要因」と「外的要因」で整理をしてみましょう。
内的要因としては、商品詳細ページの情報で変更を加えていないかどうかの確認が必要です。
ここで言う商品詳細ページの情報とは、商品名、メイン画像、サブ画像、商品情報、レビューなどの商品詳細ページ上で閲覧者が確認できる情報を指します。
外部要因としては、季節の波、競合の動向、セールの有無などのAmazon全体の動き、社会情勢などが考えられます。
なお、原因の特定は数値的な結びつきの説明が難しいため、文脈として筋道が立っているか、整合性が保たれているかという点で判断する必要があります。
TIPS:数字のトリックに注意する
ここでTIPSです。数字を扱う上での注意点を解説いたします。
特に効率や割合に関する数値を取り扱う場合には、構成比の特徴に意識を向けてください。
例えば、先ほどの例に商品毎の構成比の情報を加えてみましょう。
すると下記の表になります。
先ほどの合計値のみのデータでは6月の実績の低下に目が行きますが、構成比の情報を加えると、実は4月にも異常値が見て取れます。
売上、販売単価、転換率、注文数、セッション数、それぞれの合計値では問題ないように見えますが、構成比の情報を参照すると、商品Bと商品Cの「注文数」及び「転換率」が大きく低下しています。
結果的に構成比に大きな変動があることが分かりました。
この現象は、商品の販売単価が大きく異なる商品構成の場合に起こりやすいため、自社の商品構成の特徴を把握しておき、動向を観察しておくことが大切です。
特定した原因に対応する対策を実施する
最後に、特定した原因に対応する対策を実施していきます。
ここで①の階層の図に戻ります。
オレンジ色で示している原因「販売単価/転換率/クリック率」に対して、それぞれ影響を及ぼす要因を灰色の欄に整理していますので、改めて確認します。
■販売単価
・売上構成比(オーガニック・広告)
・合わせ買い率=注文商品点数/注文数(オーガニック・広告)
■転換率
・商品詳細ページの要素(オーガニック・広告)
・レビュー(オーガニック・広告)
■クリック率
・検索結果画面表示情報(オーガニック・広告)
・広告ターゲティング精度(広告)
上記一覧の影響を及ぼす要因に対応する施策を整理していきます。
解説している各施策の具体的な実践方法については、弊社ブログにて紹介していますので、必要に応じてご覧ください。
■販売単価
・売上構成比(オーガニック・広告)
→【対策】特定の商品に対するプロモーションの設定や商品詳細ページの刷新
特定の商品に対するプロモーションの設定の例⬇︎
【Amazon初心者向け】Amazon広告&DSP広告の4種類の特徴・目的を簡単解説!(スポンサープロダクト/スポンサーブランド/スポンサーディスプレイ/AmazonDSP)
・合わせ買い率=注文商品点数/注文数(オーガニック・広告)
→【対策】ストアの作成や刷新、商品紹介コンテンツの作成や刷新、自社商品への広告掲載、リターゲティング広告、プロモーションの活用
商品紹介コンテンツの作成や刷新の例⬇︎
■転換率
・商品詳細ページの要素(オーガニック・広告)
→【対策】商品名の刷新、メイン画像/サブ画像の追加・刷新、商品情報の追加・刷新、値引き/ポイント/クーポン/定期おトク便の実施
メイン画像/サブ画像の追加・刷新の例⬇︎
・レビュー(オーガニック・広告)
→【対策】レビューリクエスト、Amazon Vine
Amazon Vineの例⬇︎
■クリック率
・検索結果画面表示情報(オーガニック・広告)
→【対策】商品名、メイン画像、商品情報、値引き/定期おトク便の実施、バリエーションの設定(カテゴリによって異なる)
定期おトク便の実施の例⬇︎
・広告ターゲティング精度(広告)
→【対策】ターゲティングの確認と検索用語単位の実績の再評価、クリエイティブの変更
ターゲティングの確認と検索用語単位の実績の再評価の例⬇︎
概略となりましたが、一覧化すると上記のように収まります。
異常値を発見した際には、原因を特定し、対応する施策を実施していきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事をまとめますと以下の様になります。
・売上の要素分解を行い、階層と時間軸で整理する
・整理した要素から異常値を見つける
・異常値が発生した原因を特定する
・原因に対応する施策を実施する
Amazonをはじめとして、どんな販売チャネルでも売上アップの魔法の方法はありません。
逆境に立たされた時にも、基本を押さえて冷静に対応しましょう。
今回の記事が、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
売上低下についてお悩みでしたら、まずはお気軽にAmazon専門コンサルのアグザルファまでご相談ください!
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後もAmazon出品者の皆さまにプラスとなる情報を発信して参ります!
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