【お役立ち情報】Amazonマーケットプレイス保証の基礎知識と対応方法!お客様とのトラブル解消!

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Amazon出品者の皆様は「Amazonマーケットプレイス保証」をご存知でしょうか?

「何となくAmazonの購入者を保護するための保証制度であることは知ってはいるけど、購入者として利用したことはない⋯」もしくは「出品者として保証申請を受けたことがない」方がほとんどではないでしょうか。

いざ出品者という立場で購入者とトラブルが発生した場合、購入者よりAmazonマーケットプレイス保証が申請されることもございます!
初めて申請を受けると、どうして良いか分からず、慌ててしまう出品者様もいらっしゃることでしょう。

今回の記事では、申請された際に落ち着いて適切に対応ができるように「Amazonマーケットプレイス保証申請の基礎知識と出品者側での対応方法」について詳しく解説いたします。

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Amazonマーケットプレイス保証とは

そもそも「Amazonマーケットプレイス保証」とはどんな保証制度で、どのような場合に適用されるのか理解しておきましょう。

Amazonマーケットプレイス保証申請

「Amazonマーケットプレイス保証」とは、購入者と出品者の間でなんらかのトラブルが発生し両者間にて解決しない場合、購入者がAmazonを介入させ「配送料を含めた購入代金の返金を申し出ることができる制度」になります。

代表的なトラブルの理由として、商品が届かない、商品が期待通りのものでなかった(不良品や傷あり)などがあげられます。

「購入者を優遇しすぎじゃないですか⋯?」

と思われる販売事業者様もいらっしゃるかもしれませんが、Amazonが企業として大切にしていることを理解すると納得することができます。

Amazonは「地球上で最もお客様を大切にする」を企業理念として掲げており、Amazonマーケットプレイス保証もお客様を優遇する1つの制度となっているのです。

購入した商品が届かない、別の商品が届いた、商品ページに記載されていたものとは異なっていた、商品に不具合があった、など想定外の不祥事が発生した場合でも保証制度があることで、購入者が安心して商品を購入できる仕組みと考えられるでしょう。(購入者の立場で考えると、安心できる制度ですよね)

ただし、Amazonマーケットプレイス保証を申請する場合は購入者にも前提条件がございます。

<購入者側の前提条件>

購入者はマーケットプレイス保証を申請する前に出品者へ連絡し、48時間を待つ必要がある。

商品不良等が問題である場合は返品リクエストを実施し、48時間出品者からの承認を待つ必要がある。

参照元:Amazon出品者のヘルプ Amazonマーケットプレイス保証申請

上記より、何が言えるかと言いますと、購入者は出品者に何の連絡もせずに、いきなりAmazonマーケットプレイス保証を申請することはできません。出品者は購入者からのメッセージを受け取り(もしくは返品リクエストが届き)、トラブル解決に向けアクションが取れる48時間の猶予が与えられます。

この段階で購入者へ適切な対応を進めることができ、両者間でトラブルが解決できれば問題はありません!

ですが…購入者の言い分と出品者の言い分が食い違うことや、何らかの理由で揉めてしまうことはゼロではありません。48時間が経過しても問題が解決しない場合、購入者はAmazonマーケットプレイス保証を申請することが可能となります。

ご参考までに、Amazonが保証申請に値するとみなすケース例をご紹介いたします。

【参考】Amazonがマーケットプレイス保証申請に値するとみなすケース例

1.商品が届かず、お届け予定日から3日が経過した場合
※お届け先に配送完了(商品は届いていない)と追跡に表示された場合も同様

2.商品を出品者へ返品したが、出品者が7日間以内に返金を行わない場合
※追跡番号等で返送が確認できること

3.出品者責任による誤返送や返送品を紛失した場合

4.届いた商品に不具合や損傷がある場合

5.届いた商品が商品ページの商品説明と著しく異なる場合

6.Amazon返品ポリシーに基づいて返品したが、返金されない、もしくは返金額が誤っている場合

▼返品ポリシー

7.出品者が返金や交換対応に応じたにもかかわらず、返金がされない、誤った金額が返金された、交換品が届かない場合

8.出品者が返品リクエストに対して返金を行わず、返金リクエストを取り下げた場合

9.出品者が返品リクエストを承認したが、返送用伝票の追跡番号が無効であった場合

10.返品リクエストをしても出品者から有効な返送方法の案内がない場合

▼返品時にお客様へ案内すべき内容
・日本国内の返送用住所
・出品者前払い済みの返送用伝票(返送先が海外の場合は必須)

※返品を必要としない全額返金を求められる可能性もございます。
※商品の返送が不要であればその内容と返金対応に応じる旨を伝える。

11.商品代金や配送料以外の追加料金を支払った場合に、出品者がその金額を返金しなかった場合

上記のようなケースにて出品者が適切な対応を取らなかった場合、購入者がAmazonマーケットプレイス保証を申請することが可能になる、申請後はAmazon側の審査へと進みます。

ここまでAmazonマーケットプレイス保証に関する概要を解説してまいりましたが、ご理解いただけましたでしょうか。

続きまして、実際の対応方法に入る前に「Amazonマーケットプレイス保証が申請された場合の出品者側のリスク」について先に理解しておきましょう。

Amazonマーケットプレイス保証が申請された場合のリスク

アカウント健全性の注文不良率の数値が低下

マーケットプレイス保証申請が受理された場合、Amazonの審査次第ではございますが、アカウントの健全性の注文不良率の「欠陥がある注文の数」としてカウントされます。

注文不良率は目標率が1%未満となっており、この実績を超えてしまうと最悪の場合は「アカウントが停止する可能性」がございます。

例えば、注文数が60日間で合計100件だとした場合に1件マーケットプレイス保証申請を受けてしまうと注文不良率は1%を超えてしまうため、出品停止やアカウント停止などのペナルティが発生するリスクがございます。

▼アカウント健全性>カスタマーサービスのパフォーマンス>注文不良率

どれだけ出品者側の意見や主張が正しいとしても、Amazon次第で出品者が誤っていると判断された場合は注文不良率として加算されてしまいます。

そのため、お客様との間で何らかのトラブルが発生した場合は、事前に注文不良率の状況を確認した上でお客様へ対応することをおすすめいたします。

申請が取り下げられた場合

一度お客様にて申請をいただき、お客様とメッセージにてやり取りをしていく中でお客様が納得され申請を取り下げることもございます。

その場合はもちろんAmazon注文不良率への影響もノーカウントとなりますので、お客様への対応次第ではアカウント停止等のリスクを防ぐことが可能となります。

出品者の対応は正しいと判断された場合

稀にAmazonの審査によって出品者の対応が正しいと判断される場合があります。このような場合は、購入者の保証申請は受理されますが、Amazon負担にてお客様へ返金がなされ、注文不良率への影響も発生することはありません。

Amazonマーケットプレイス保証を申請された場合の対応方法

それでは、実際に申請されてしまった場合の出品者側での対応方法を解説していきます。

まず初めに、Amazonマーケットプレイス保証に関する情報は下記手順にて確認が可能です。

▼セラーセントラル>パフォーマンス>Amazonマーケットプレイス保証

▼Amazonマーケットプレイス保証申請の管理画面

▼実際に審査中となった場合の管理画面

上図左端のステータス表示にて現在の状況やアカウントへの影響を確認することができます。

▼ステータス表記
審査中=Amazonが審査をしている途中
承認=Amazonが審査を終了し、マーケットプレイス保証を承認した場合
終了=購入者が審査前に申請を取り下げた場合

▼影響を受ける注文不良率(ODR)
はい=アカウント健全性の注文不良率にカウントされる
いいえ=注文不良率への影響はなし

また、上図右端にある「Amazonに回答」「購入者に返金」は申請内容や対応方法によって使い分ける必要があります。それぞれの対応方法について解説させていただきます。

保証申請後の対応方法

まず、マーケットプレイス保証が申請された場合は、

・全額返金
・Amazonが申請を調査
・自動で返金処理
・再審議請求

上記4つのいずれかの対応に分かれます。

■全額返金する

出品者側にて誤りを認め返金の対応を進める場合は「購入者へ返金」を選択し、全額返金を実施することができます。

返金処理が終了してしまうと在庫が返送されないリスクがあるため、必ず返金前にお客様へ商品の返送を依頼しましょう。

また、全額返金した場合でも注文不良率はカウントされるため注意が必要です。

■Amazonが申請を調査

Amazonが申請の調査を行い、購入者の申請を認めるか判断いたします。

調査内容は、基本的には購入者と出品者間でのメッセージのやりとりや返品リクエストの内容で調査がなされますが、場合によってはAmazonより追加情報を求められることがあります。

追加情報のリクエストがある場合は、出品者が登録しているEメール宛に連絡が届きますので必ずご確認ください。

▼求められる追加情報例

  • 配送関連の申請の場合: 発送方法、署名済み配達の証明、お問い合わせ伝票番号、配送会社の詳細。
  • 返品関連の申請の場合: 国内の返送先住所、返品の配送料の詳細(返送料前払いの返送用ラベルなど)、特定の返品リクエストが終了され、承認されなかった(拒否された)理由を示す情報。
  • 購入者とのコミュニケーションを示す出品者と購入者とのやり取り(購入者が注文の受領確認書を提供したか、あるいは取引に満足していることを示したかなどがわかるやり取りの記録を含む)。

Amazonへ追加情報を提供する際は下記画面内の「Amazonに回答」より返答することが可能となります。

なお、Amazonからの追加情報のリクエストに対して48時間以内に返答がない場合は、自動的に購入者の主張が認められ、出品者のアカウントから申請金額が引き落とされるので要注意です!

▼Amazonマーケットプレイス保証申請の管理>Amazonに回答

■申請が自動的に承認される

該当ケースにおける出品者の対応不備の場合、Amazon側での審査が実施されず「申請が自動処理」されます

購入者への対応不足や出荷の遅延など、出品者側で気をつけていれば防げる内容が自動処理の対象になっています。

下記に参考例を記載いたしますので、ご一読いただき日々の運用にお役立てください。

▼Amazon側での審査が実施されず「申請が自動処理」されるケース

  • 出品者が、購入者から提起された配送に関する問題に対して、48時間以内にメッセージ管理を通じて回答がなかった。
  • 出品者が、購入者からの返品リクエストに対して48時間以内に承認も拒否もしなかった。
  • 出品者が、出荷予定日までに注文商品を出荷しなかった。
  • 出品者が、当該注文に対して追跡可能な配送方法を使用しておらず、購入者から受注した際に、注文管理で有効なお問い合わせ伝票番号を提供しなかった。
  • 出品者が、最長のお届け予定日までに注文商品を配送しなかった。
  • 出品者が、注文商品を購入者指定の住所に配送しなかった。
  • 出品者が提供した追跡情報で、注文商品が配送不可であることを確認できる。
  • 出品者が海外の返送先住所での返品リクエストを承認したが、(a)前払いの返送用ラベルを提供しなかったか、(b)返品リクエストを受け取ってから5日以内に返品無しの返金を実行しなかった。
  • 前払いの返送用ラベルを使用して返品されることになった商品が輸送中に紛失した。
  • 出品者が、前払いの返送用ラベルを使用して返品された商品を受け取ってから5日以内に返金しなかった。
  • 前払いの返送用ラベルを使用して商品が返品されたが、出品者から提供された返送先住所が古いか正しくないために、商品が配送不可になっているか発送元に返送されている。

参照元:Amazon出品者のヘルプ Amazonマーケットプレイス保証申請

■再審議請求

Amazonがマーケットプレイス保証申請を承認した後に、出品者側で納得がいかない場合は、「再審議請求」を申し出ることでAmazonに再調査依頼をすることができます。(アカウントから返金処理されてから30日以内)

▼再審議請求の手順
1. Amazonマーケットプレイス保証管理画面を開きます。
2. 再審議のオプションタブをクリックし、該当する申請の「再審議請求の裁決」を選択します。
3. 出品者の立場を理解できるよう、出品者のコメントをコメント欄に入力します。

再審議請求によって再調査が実施され、出品者が正しいと判断された場合は、返金費用または注文不良率(ODR)への影響のいずれかが取り消される可能性がございます。
※注文不良率の取り消し反映や返金がされるまでは最大7日間かかる場合がございます。

出品者側にて適切に対応し、証拠も十分である場合は一度再審議請求を実施いただくことをおすすめいたします。


参照元:Amazon 出品者のヘルプ Amazonマーケットプレイス保証申請の再審議請求

■Amazonマーケットプレイス保証が適用されない例外ケース

例外として、Amazonマーケットプレイス保証が適用されず返金されないケースもございます。

▼適用されない例外ケース
・購入者のもとに商品が届いてから90日が経過した場合
・実物の商品ではないようなデジタルコンテンツ、サービスに対する支払い
・現金相当品(ギフト券を除く)
・クレジットカードで支払った後に決済会社に払い戻し(チャージバック)を申請した場合

参照元:Amazon ヘルプ&カスタマーサービス Amazonマーケットプレイス保証

Amazonマーケットプレイス保証申請を事前に防ぐ方法

Amazonマーケットプレイス保証申請が行われる要因として多いのは、

「思っていた商品ではなかった」
「商品不良であった」
「異なる商品が届いた」
「商品が届いていない」

といった理由になります。

それぞれの要因に対して出品者側で適切な改善策を実施することで、事前に防ぐことが可能です。ぜひご参考くださいませ。

■思っていた商品ではなかった

改善策:商品ページにてお客様に誤解を招いてしまう表現は避け、正しくわかりやすい情報を記載する。

思っていた商品ではなかった理由を深堀りすると、購入者が想像した商品と実際に届いた商品で見た目や機能、品質において何らかのギャップが生まれていることになります。

顧客の目を惹くために商品タイトルや箇条書き画像などで誇張した表現をしてしまうことがあるかと思いますが、商品の品質に見合った表現にすることでギャップを解消することができるでしょう。

短期的な視野でみれば一定数のお客様から購入いただくことはできますが、商品に対するギャップや不満が生まれた場合、リピーターにはつながらず低評価レビューがついてしまう場合がございます。

マーケットプレイス保証申請を防ぐだけでなく、長期的に売上を伸ばすためにもお客様視点でギャップが生まれないかという視点で商品ページを見直すことが重要になります。

■商品不良であった

改善策:品質保証に関する情報を追加し、工場や製造段階での品質改善に努め不良在庫数削減に繋げる。

商品の不良は商品を製造、販売する上で避けては通れない問題にはなりますが、購入者視点で考えると購入時には商品不良が起こるとは思ってもみないため、不良が発生した場合の保証期間や問い合わせ先のご案内を同梱しておくと安心です。

問い合わせ先や保証の確認ができず、結果的に低評価レビューを受けてしまうケースもあります。
お問い合わせいただき真摯に対応することで、低評価レビューを未然に防止できる可能性が高まります。
問い合わせ先のご案内情報の同梱に加えて、商品ページの箇条書きや商品説明文などへ保証情報を追記することでもさらにリスクを防ぐことができます。

また、お客様の声は貴重な声でもありますので、実際に起きた不良商品を回収(交換対応など)し、製造段階を見直すことで根本的な品質改善に繋げることもできるでしょう。

品質改善はお客様にとって嬉しいだけではなく、長期的な視野でみると問い合わせの削減やEC部署内の対応人員の削減にも繋がり総合的に会社として生産性を高めることができます。

■異なる商品が届いた、商品が届かない

改善策:できるだけ追跡番号対応の配送サービスを利用し、Amazonでの配送設定を見直しする。

追跡番号がない場合、配送時にトラブルが起きた場合の責任の所在が不明瞭なため、その場合はAmazonの仕様上では無条件で出品者の責任になります。

出品者、購入者、配送会社の三者間にて責任の所在が掴めるように追跡番号対応の配送サービスを利用することをおすすめいたします。

また、自社出荷の配送に問題がある場合は配送設定の見直しも必要になります。

配送部署とAmazonの設定が適正ではない場合や、無理なリードタイム設定がされているケースも考えられます。
注文の締め時間や商品の集荷、出荷通知など出荷工程を逆算して無理のない配送設定へ見直しいただくことも必要となります。

商品の返品や返金について詳細を知りたい方は、以下記事でも解説しておりますので、ぜひご参考ください。⬇︎

【出品者向け】Amazon 購入者からの返品・返金対応方法を解説

まとめ

本記事の内容をまとめますと、以下の通りとなります。

  • Amazonマーケットプレイス保証申請とは購入者がAmazonを介入させ、配送料を含めた購入代金の返金を申し出ることができる制度です。
  • Amazonマーケットプレイス保証申請が実施された際のリスクは出品停止やアカウント停止などのペナルティになります。
  • 申請された場合の対応は「全額返金」「Amazonに調査」「自動で返金処理」「再審議請求」の4つがあり、リスクを考慮しながら適切に対応する必要がございます。
  • Amazonマーケットプレイス保証申請を事前に防ぐ方法は、お客様との誤解が生まれそうなリスクを考慮し商品ページの表記や配送設定を見直すことです。

いかがでしたでしょうか。

Amazonマーケットプレイス保証概要や対応方法などご理解いただけることで、事前の対策でリスクを防ぎ、万が一申請を受けた場合でも落ち着いて適切な対応でお客様とのトラブルを解消していきましょう。今回の記事を通じて、よりよい運用に取り組む機会になると幸いです。

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最後までお読みいただきありがとうございました

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