【海外販売】本気でAmazonアメリカ進出を狙う!越境ECを成功に導く|最新の動向と進出前に準備しておきたい5つの対応
こんにちは!
国内初のAmazon専門コンサル・運用代行サービスを展開しているアグザルファです!
アグザルファブログではAmazon専門コンサルタントがAmazon出品に役立つ情報をお届けしています。
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最近、以下のようなお問い合わせをいただく事が以前に比べて格段に増えてきました。
「海外でのAmazon運用のサポート・料金について詳しく伺いたい。」
「海外のAmazonの販売を検討しています。」
「北米Amazonのサポートはしてくれますか?」
海外のAmazonというと「アメリカ(北米)」が第一に挙げられる事が多く、アグザルファではAmazon海外販売として、アメリカ進出におけるサポートを多く行ってきました。
今回の記事では、「本気でAmazonアメリカ進出/越境ECを成功に導く」というテーマで、最新の動向を踏まえてAmazonアメリカの市場性や特徴、進出前に準備しておきたい5つの対応方法、進出後に実施できる2つの販促施策について解説いたします。
Amazon海外販売(グローバルセリング)を利用したアメリカへの進出をお考えの方や、アメリカ進出を検討しているけどどの販売チャネルにすれば良いかお悩みの方、既に進出しているけど伸び悩んでいる方に向けて、お役立ていただける内容になっていますので、ぜひご参考いただければ幸いです。
目次
Amazonのアメリカは、どんなマーケット?
アメリカの人口は2024年時点で約3.3億人
まずは、アメリカのAmazonについて米国のEC市場を踏まえて、簡単にポイントで解説していきます。
人種別では白人系57.8%、ヒスパニック系18.7%、黒人系12.1%、アジア系6.1%、その他5.3%
引用元:読売新聞オンライン 米の白人人口、初の減少…割合も6割切る
https://www.yomiuri.co.jp/world/20210813-OYT1T50196/
(確認日:2024年9月25日)
※近年は白人系が減少傾向にあり、ヒスパニック系、アジア系が増加傾向にあります。
そのため、各人種を意識した商品の訴求やキーワード対策が必要となるでしょう。
例えば「歯みがき粉」を売る場合にも3言語のキーワードを検索キーワードにいれる必要がありますね。
例:歯みがき粉(日本語)
・Toothpaste (英語)
・pasta dentífrica (スペイン語)
・牙膏(中国語)
【比較】AmazonアメリカとAmazon日本、市場の大きさは?
米amazonが公表した「年次報告書」では、2023年(2023年1-12月)のアメリカと日本の売上高は以下と発表しています。
Amazonアメリカ市場の売上高:3956億3700万ドル
Amazon日本市場の売上高:260億200万ドル
なので…
およそ15倍の市場規模がアメリカにはあるということになります…!
単純な比較はできませんが、規模的にみるとアメリカ市場には、まさに ” アメリカンドリーム ” があると言えるのではないでしょうか。
引用元:Amazon Com Inc 2023 Annual Report
https://s2.q4cdn.com/299287126/files/doc_financials/2024/ar/Amazon-com-Inc-2023-Annual-Report.pdf
(確認日:2024年9月25日)
アメリカ(米国)のEC売上高は2023年に1兆1,370億ドルに到達
下記のグラフは、米国の市場調査会社が2023年8月に発表した統計になります。
これによると、米国おける2023年のEC売上高は、5,980億ドルだった2019年比で「約1.9倍」に成長すると見込まれ、その後も伸長する予測がされています。(図1参照)
引用元:ジェトロ Z世代が消費の鍵、新興の中国勢にも注目
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2024/f5e9f2a5a6868279.html
(確認日:2024年9月25日)
なお、Amazonは米国EC市場の「37.6%」で1位を占めており、2位ウォルマートのシェアが「6.8%」にとどまることから、AmazonはアメリカのEC市場においてダントツの一強という状況も考えられます!
(そのほかのランキングは上記引用元の記事をご参照ください)
アメリカに越境ECで進出をお考えの方で、販売チャネルを検討中の方はAmazonは候補に入れるべき、ということがお分かりになるでしょう。進出の際はぜひご検討ください!
アメリカのAmazonプライム会員の数は1億8400万人に到達
アメリカ進出時にAmazonを検討すべき理由として、アメリカ人口の約半数以上がプライム会員という事実があります。
アメリカは日本の国土の約25倍という広大な土地に住んでいる事から、プライム会員の無料配送の有難さは、日本の比ではないのかもしれません!
(※アメリカAmazonのプライム会費は「年間139ドル」です。 日本円に換算すると「年間約20,000円」相当になります。ちなみに、日本のプライム会費は「年間5,900円」です⋯)
以下の図は、アメリカAmazonのプライム会員数の推移です。年々の伸び幅は減少しているものの、2024年6月時点で1億8400万人がプライム会員となっています。
プライム会員が増えている理由の背景には、様々なプライム特典が受けられることが大きいと考えられます。最短の配送スピードで商品を受け取ることができるほか、PrimeVideoやAmazon Music Primeなど、様々なサービスの利用と拡充で、有料で利用する価値があると捉えられます。
このようなことから、アメリカではプライムマークが付いていないと市場の大半のユーザーを取り逃す恐れがあるため、商品を販売する出品者としては、プライムマークがつくFBA配送の利用や、プライム会員割引などの販促施策が重要になってくるでしょう!
引用元:backlinko Amazon Prime User and Revenue Statistics
https://backlinko.com/amazon-prime-users
(確認日:2024年9月25日)
中国セラーがおよそ50%を占める
2024年現在、Amazonアメリカのトップセラーの約50%が中国を拠点とするセラーで構成されており、どのカテゴリーにおいても中国セラーとの競合が発生する可能性があることを意識しましょう。
コロナ禍、特に2021~2022年にかけてアメリカ国内で中国製商品の不買行動が発生した時期がありましたが、2023年頃から再び中国セラーが積極的に進出を進めてきている事が確認できます。
中国セラーにとってもアメリカンドリームは簡単に諦められない巨大な市場という事なのかもしれません。
引用元:marketplacepulse Amazon’s “Significant” Reliance on Chinese Sellers
https://www.marketplacepulse.com/articles/amazons-significant-reliance-on-chinese-sellers
(確認日:2024年9月25日)
そもそも、Amazonアメリカで販売するにはどうやって始めれば良い?と思った方は、下記「グローバルセリング」に関するヘルプページをご確認ください!
引用元:Amazon あなたの商品を世界のAmazonで
https://sell.amazon.co.jp/grow/global-selling
(確認日:2024年9月25日)
Amazon専門のコンサル視点で伝えたいこと
まずはここまで、Amazonアメリカの市場性や特徴について共有させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
通常、「海外進出」というと一度現地へ飛んで対応しなければならないことが多数ございます。
具体的には、
- 実地調査
- 現地ユーザーに商品を使ってみてもらう
- フィードバックを得る
- 販売網や取引先を見つける
- 現地の法律や制度を調べるなど
これだけのことを一度に行うのは難しく、日本から何度も現地に赴くには資金的にもかなりの負担になることが予想されます。
しかし、Amazonがグローバルセリングという仕組みを用意しているので ”アメリカで出品”、”Amazon海外進出”は意外と簡単にできてしまいます。
なお、実際に商品が海を渡り、Amazonアメリカという世界一のマーケットでSEO競争に打ち勝ち、アメリカユーザーの生活の一部に溶け込んでいくまでには多種多様なジャーニー(行程)が存在します。
ここからはいよいよ、多種多様なジャーニーのプロセスの中でアメリカのAmazonに進出する上で重要なステップについて解説します。「見落としがちで、気づかないといけない重要な5つの対応」になりますので、是非参考にしてください!
①市場調査
②ローカライズ
③言語対応
④ロジスティクスの最適化
⑤税関・法律の順守
進出する前にしておきたい準備 ①市場調査
1つ目は「市場調査」です。
まずは「参入する市場の大きさ」、「競合他社の情勢」、そこから「自社商品の優位性」について考える必要がございます。
具体的に、抹茶パウダーを例にして簡単なポイントを下記の画像のようにまとめましたので、まずはご確認ください。
上記を確認いただいた方の中には、
- キーワード分析はどうやってやるの?
- キーワードごとの月間検索ボリュームはどうやって調べるの?
と疑問に感じた方もいらっしゃるかと思います。
今回の記事では割愛いたしますので、気になった方は是非アグザルファにお問い合わせください!
進出する前にしておきたい準備 ②ローカライズ
2つ目は「ローカライズ」です。
自社商品がアメリカのマーケットにおいて、「ユーザーから見てどのように感じるか」という視点で以下全てに対して答える事ができるよう準備しましょう!
- 商品の認知度は?
- 商品を買う目的は?
- 商品の使い方は?
- 商品を魅力に感じるポイントは?
- 商品へ期待することは?
- 商品を選ぶ基準は?
- 購入する際にユーザーが懸念する事は?
上記問いかけの答えを元に自社商品の強みや訴求ポイントを決定して、サブ画像・箇条書き・商品説明に活かしていきます。
<<重要!>>
このあたりの最適化がどれほど正確にできているか、言葉を言い換えると、どれほどユーザーの期待値と ” ズレ ” を小さくできるか、または上回ることができるかが販売開始後のCVR、 CTR、 ACOS、 レビュー等全て数値となって現れます。
逆に、ズレが大きければ大きいほど、各数値は悪化の一途をたどることになります。
自社商品の訴求の仕方については販売前にしっかり調査を行いましょう!
▼サブ画像例(日本から進出した例ではなく、アメリカAmazonの一般的な画像例)
日本に比べてアメリカはテキストが多すぎるのを好まない傾向にあります。なるべくテキストを減らし、商品を大きく表示して全方面の角度から隅々まで商品を見てもらうよう構成します。
以下の例は、芝刈り機用のゴミ袋でアメリカ特有の商材ですね。
引用元:Stand Out With Edited Product Photos
https://myamazonguy.com/services/design/amazon-product-image/
(確認日:2024年9月25日)
商品例:Coffee Pot
商品例:Garden Waste Bag
続いて、以下のようなライフスタイル画像やインフォグラフィック画像、イラスト画像も有効です。
▼ライフスタイル画像
ライフスタイル画像とは、製品が日常生活の中でどのように使われるかを視覚的に表現するための写真や画像のことです。
単なる商品単体の写真ではなく、ユーザーが製品を実際に使っているシーンや製品が生活にどのように溶け込んでいるかをイメージしやすい形で撮影されています。ライフスタイル画像は、製品の利便性や魅力を強調し、購入者に対してその製品が「自分の生活に役立つ」と感じてもらうために重要な役割を果たします。
アロマオイルの例 ハンドバッグの例
引用元:The Key Components Of Product Lifestyle Images On Amazon
https://www.colormorelines.com/post/the-key-components-of-product-life-style-images-on-amazon
(確認日:2024年9月25日)
▼インフォグラフィック画像
インフォグラフィック画像とは、情報やデータを視覚的に分かりやすく伝えるためのグラフィックデザインの一種です。
文章だけでは伝えにくい複雑な内容を、図やグラフ、アイコン、イラストなどを使って整理し、視覚的に理解しやすい形にまとめたものです。
引用元:Everything You Need To Know About Amazon Infographics
https://www.ecomengine.com/blog/amazon-infographics
(確認日:2024年9月25日)
▼セルフサービス顧客調査プラットフォーム「PickFu」
「PickFu」は、Amazonの大手出品者が使用しているセルフサービス顧客調査プラットフォームです。
こちらでは、Amazonプライムメンバーにターゲットを絞ってA/Bテストを実施する事ができるだけでなく、「なぜそう思ったの?」という意思決定の背景や考え方まで知ることができます。
その結果をもとに、サブ画像の訴求点や箇条書きでの補足点など必要なアクションが見えてきますよね!
▼以下はペット商材のメイン画像3種類用意して行ったカラーバリエーションに関するA/B/Cテスト(回答者:Amazonプライムメンバー100人)で得た回答例です。
アメリカ現地ユーザーにアンケートを取っているので英語で具体的なフィードバックが得られるので、ユーザーが実際に感じたことが見えてきますね!
上記の内容は、犬用ペット商材でA/B/Cという3つのカラーバリエーション選択肢に対して、ユーザーからの意見をまとめたものです。
こちらの例では、「この色の方が好きだ」とか、「私の犬はこういう色の方が反応を示しやすいから良いと思う」、「家のインテリアを考えると、この色の方が合うから良い」など、具体的な判断基準やユーザーならではの観点が盛り込まれたフィードバックを集めることができたようです。
試作段階で決めきれなかった最も人気のあるカラーバリエーションを発売開始前に特定することに役立てることができました。
進出する前にしておきたい準備 ③言語対応
3つ目は「言語対応」です。
英語での対応は必須となりますが、特に重要となる項目が以下となります。
- 商品タイトル
- サブ画像内のテキスト
- 商品説明のテキスト
- 検索キーワード
- パッケージの印字
- 使用説明書などの同梱物
上記全ての事項に対して言えることは、もちろん英語の正確さも必要ですが、「ユーザーが実際に使う英語であればあるほど良い!」です。
そこで「ユーザーが実際に使う英語」を知る上でも上記のA/Bテストが役立つことになります。
AmazonでA/Bテストをする際には「比較テスト」という機能もおすすめです。
ブランド登録が必要となりますが、比較テストの詳細を確認したい方は下記からご確認ください。
番外編(テクニカルサポートの日本語対応について)
Amazonアメリカでは、テクニカルサポートの日本語対応は電話・メール対応の準備はあります。
しかし、システムのトラブルシューティングや相談内容によっては、日本語対応が不可となる場合も多く、実際には英語での文章を用意してテクニカルサポートとやり取りすることも多いのが実情となります。
進出する前にしておきたい準備 ④ロジスティクスの最適化
4つ目は「ロジスティクスの最適化」です。
ロジスティクスとは物流管理や戦略的物流のことを意味します。
Amazonでは商品の発送方法には大きく分けて2種類「自社出荷」と「FBA出荷」が存在します。使用する発送方法によって考えられるメリットとデメリットを簡単にまとめました。
受注時の発送方法(自社出荷 or FBA出荷)
日本から自社出荷するメリット・デメリットは以下の通りです。
- メリット:在庫リスクを回避できる
- デメリット:売上が伸びない(アメリカのユーザーが送料/関税負担、Primeマークがつかない等の理由から)
アメリカのFBAに商品を納品し、FBAから出荷するメリット・デメリットは以下の通りです。
- メリット:売上が伸びやすい。Primeマークがつくことでアクセスが伸びやすい。
- デメリット:在庫が売れ残るリスクがある。アメリカまでの輸送費負担や手配が不慣れな場合。
本気でアメリカ進出をお考えなら、結論は「FBA出荷一択!」⋯かと思いますが、在庫管理や輸出の手配、商材の梱包サイズによって輸出に必要な手続きが異なりますので、専門業者と事前に確認が必要になるでしょう。
FBA倉庫への納品手段と注意点
FBA出荷の場合、FBA倉庫への納品手段には下記のような方法と注意点がございます。
- FedExや日本郵便などのクーリエ(国際宅配便)と契約して航空便で直送する(自社住所からアメリカFBA倉庫の住所まで)
- 輸出代行業者を経由して航空便または海上輸送(船便)で輸出の手配をする。
- 輸送費の圧縮は最終利益に直結するので相見積もりを取るなどしてなるべく最適化を図る必要がある。
※商品の形状や耐久性、賞味期限等の事情があるかどうか等の観点から最適な輸送方法を見つけましょう!
アメリカのFBAで納品する上で下記のようなトラブルが発生する可能性がございますので、計画的な準備を徹底しましょう!
- 税関でずっと足止めをくらっていて時間がかかっていてFBA倉庫に到着しない…
- ハリケーンや寒波の影響で輸送が止まっている…
- FBA納品は慣れているはずなのに、アメリカFBAでは納品不備が多発する…
- ビッグセール前でFBA倉庫に荷物が殺到していてFBA倉庫での受け入れをずっと待っている…
輸入荷受人(インポーター)について
本来、日本からアメリカに輸出する貨物に対して、輸入国(アメリカ)側の輸入荷受人(インポーター)が税関から来る輸入貨物に関する質問や対応を行う必要があります。
しかし、FBA倉庫に直送する場合、Amazon(FBA倉庫)はインポーターとしての役割は行わない事をルールとしていることから、輸送業者にインポーターの役割を引き受けてもらう(※多くの場合で追加費用を請求される)か、別のインポーターを用意する必要がありますのでご注意ください。
返品・破損・交換発生時の対応方法
FBA利用の場合、上記全ての一次対応はFBAが行ってくれますが、返品後に商品が破損などで販売不可在庫として計上されることがあります。
その場合は、在庫を破棄するか指定した住所に返送してもらうことになります。
指定住所はアメリカ国外(日本)等になると送料が高くつきますので、アメリカ国内で倉庫会社等と契約することをおすすめします。
進出する前にしておきたい準備 ⑤税関・法律の順守
5つ目は「税関・法律の順守」です。
昨今、国際的なモノの流通量は活発になり拡大してきましたが、アメリカ同時多発テロや、コロナ禍を経て、アメリカに到着する貨物に対して「本当にアメリカ国内に輸入させて問題ないものか」という意識や法制度が強まってきている側面もあります。
特に「食品、化粧品、可燃性のある商品等」は事前に必要な書類や準備を進めるようにしましょう!
出品許可が必要な商品かどうか、制限対象商品に該当する可能性がある場合、アメリカ現地での許認可の取得等を手助けする「サービスプロバイダー一覧表」を以下リンクからご確認いただき直接お問い合わせしてみてください。
URL:https://s3.us-east-1.amazonaws.com/JP_AM/AGS/JP2WW/Service_provider_list_LP.pdf
進出する前にしておきたい準備 ⑥価格設定
6つ目は「価格設定」です。
価格はセッション数・CVRなど様々な指標に影響が出てくる部分となります。
価格への考え方の一例を下記で紹介させていただきます。
※下記の例では価格を販売するステージによって変更しておりますが、必ず下記のように値段を変更して売らなければならないということではございませんので、あくまでも一例ということでご承知おきいただけますと幸いです。
立ち上げ期は、利益率より販売サイクルを優先
ご存知のようにAmazonの検索アルゴリズム上では、販売数を伸ばす事で各キーワードのSEOを押し上げます。
レビューが少ない立ち上げ期は特に価格を抑えて販売数を伸ばす/買いやすい状態を作る必要があります。
イメージ的には以下の(図1)及び(図2)のように、販売数を伸ばすことでSEO順位を上げていき、それに合わせてFBA倉庫に納品する在庫数も多くなっていきますので、輸送費の圧縮や最適化も同時に行います。
また広告のデータの蓄積も進める前提で広告費の最適化も行います。
定期おトク便の利用者を増やすことも全体の数値を好転させる要因になります。
これら複数の要素を計算に入れて価格プランニングを行いましょう!
意識する点は、販売数を伸ばす事とSEO順位を上げる事です。
重要なことはSEO(検索結果画面での表示位置)を上部に持ってくるためにまずは販売数を伸ばす事が起点になる為、発売開始間もない時点では認知も弱いので価格を少し下げてでも販売が進みやすい状況を作る必要があります。
Amazonによる越境販売に注意…
あまり知られていませんが、AmazonアメリカでAmazon.co.jp(日本)が出品してきて、Amazonの出品価格と自社の出品価格がカート獲得において競合となることがあります。
しかも、Amazon.co.jp(日本)の出品価格が非常に競争力のある価格なので頭を悩ませることになります。
▼日本Amazon
参考商品ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B01HXIFISK
▼アメリカAmazon
参考商品ページ:https://www.amazon.com/dp/B01HXIFISK
価格差の計算
このケースの場合は、日本でAmazonがベンダー販売(販売元: Amazon.co.jp)している商品をAmazonアメリカのユーザーにも購入できるようAmazonジャパンがアメリカでも出品している状態です。
ここで、日本とアメリカの価格差は3,993円ですが、これほどの大型商品を国際輸送する場合、通常はこれ以上の輸送費用が発生することになります。
AmazonはAmazon独自のロジスティクス網を使える利点と、日本側で出品している商品はベンダー取引である為、Amazonの仕入れ価格は16,918円より低い事からこのような取引を可能にしていると思われます。
もし、この商品を出品者が日本からアメリカに輸出して販売する場合、輸送コストを考えると少なくてもUS$200.00~US$250.00~あたりで値付けしたいところです。
しかしながら、Amazonによる出品価格$145.55がカート獲得のラインになりますので、ここまで価格を落とさないとカート獲得ができず、実質販売が伸びない状況になるでしょう。
価格設定の際にはこのような状況が発生するかどうかの注意も必要です。
進出した後に実施する販促施策 ①レビュー対策
ここからは、アメリカのAmazonで売り上げを上げていくための販促施策を2点簡単に解説いたします。
1つ目は「レビュー対策」です。
アメリカでも日本同様にレビュー施策として「Vineプログラム」を活用することができます。
この機能はブランド登録をしているセラーのみ有効となります。
特にレビューが少ない「立ち上げ期」は、積極的にご利用することをおすすめします。
$0 – 親ASINごとに商品を1~2点登録すると、Amazon Vineのレビューを最大2件無料で獲得できます。
$75 – 親ASINごとに商品を3~10点登録すると、Amazon Vineのレビューを最大10件獲得できます。
$200 – 親ASINごとに商品を11~30点登録すると、Amazon Vineのレビューを最大30件獲得できます
進出した後に実施する販促施策 ②広告戦略
2つ目は「広告戦略」です。
大まかな流れになりますが、以下の順番で着手していくのが基本になります。
- 商品ページの最適化を先に行う(商品ページが整っていない段階で広告を打っても購入に繋がりにくいため)
- 販売が軌道に乗り始めた頃に広告を少しずつ開始して、販売数や在庫数も十分に確保できた頃に強めていく
アメリカAmazonにはSponsored TVのように日本にはない機能もありますが、基本的には日本同様、「スポンサープロダクト広告」のオートターゲティングやキーワードターゲティング、ASINターゲティングから開始することをおすすめします。
その後、「スポンサーブランド広告」や「スポンサーディスプレイ広告」を予算に合わせて展開していきます。
▼広告の順序
① スポンサープロダクト広告
↓
②スポンサーブランド広告
↓
③スポンサーディスプレイ広告 又は スポンサーTV広告
スポンサー広告のそれぞれの特徴(スポンサーTV広告を除く)は下記ブログで説明しておりますので、合わせてご確認いただけますと幸いです。
【Amazon初心者向け】Amazon広告&DSP広告の4種類の特徴・目的を簡単解説!(スポンサープロダクト/スポンサーブランド/スポンサーディスプレイ/AmazonDSP)
まとめ
今回は、アメリカAmazon進出(グローバルセリング)に向けて、最新の動向と進出する前に対応したい内容や注意点について解説をいたしました。
ここに書ききれなかった内容もありますが、まずは最も重要な内容に厳選しお伝えさせていただきました。
まとめると下記の通りとなります。
- Amazonのアメリカは、アメリカのEC市場の中でも中核となっており、日本の約15倍の市場がある。
- 進出する前にしておきたい準備
①市場調査 – 適切な競合分析と自社商品の訴求ポイントの決定
②ローカライズ – アメリカの方にとって魅力的な訴求方法に変更する
③言語対応 – 顧客対応はもちろん、システムトラブルの対応にも英語が必要となる
④ロジスティクスの最適化 – FBA出荷/自社出荷の決定、FBA倉庫までの輸送関連の対応が必要
⑤税関・法律の順守
⑥価格設定 – 利益の出る価格だけではなく、SEO順位を上げるための価格など複数の価格を検討する必要がある- 進出した後に実施する販促施策
①レビュー対策 – VINEプログラムの活用
②広告戦略
色々と乗り越えなければいけない問題はあるな⋯と感じたかもしれませんが、アメリカAmazonは日本の10倍以上の巨大なマーケットでありポテンシャルは日本の比ではありません!
また、アメリカAmazon攻略ができれば、イギリスやヨーロッパから世界中に展開できる可能性も秘めています!
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最後までお読みいただきありがとうございました
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┃メディア掲載情報
■日々変化するAmazon出品への対応力! 圧倒的知見と経験に裏付けされたアグザルファの実力(2023年10月3日公開「ECのミカタ」)
https://ecnomikata.com/original_news/40277/
■Amazonでの“勝ち方”を知るアグザルファが最短距離”で売上を最大化(2023年4月6日公開「ECのミカタ」)
https://ecnomikata.com/original_news/38560/
■「個の力の最大化」をミッションに。 日本初のAmazon専門コンサルが提供する+αの価値(2022年9月30日公開「ECのミカタ」)
https://ecnomikata.com/original_news/36126/
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