【簡単解説】Amazon「商品トレンド解析ツール」の概要と活用方法

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Amazonに限らず、商品を販売して売上を拡大していくためには、その商品に対する購入者のニーズと市場を調べ、販売戦略を立てていくことが必要不可欠です。

・出品している商品のカテゴリーでどんなキーワードが検索されているか調べたい
・需要やトレンドにあわせて新商品を出品したい
・ユーザーが興味を持っている機能・特徴にあわせて商品ページを改善したい

このようなお悩みをお持ちのAmazon出品者様も多いのではないでしょうか。

様々な外部ツールを使用することでも調査や分析は可能ですが、実はAmazonのセラーセントラル内にも便利な機能「商品トレンド解析ツール」というものがあります。

そこで今回は、セラーセントラルの機能である「商品トレンド解析ツール」の概要と活用方法について解説していきます。

売上が停滞気味だったり、これから新たに出品する予定の商品がある出品者様は、販売機会拡大に是非お役立てください。

商品トレンド解析ツールとは

はじめに「商品トレンド解析ツール」がどういった機能なのか解説していきます。

「商品トレンド解析ツール」は、2023年5月頃から実装されたセラーセントラルの機能で、Amazon内で出品されている商品やカテゴリーについて、購入者の検索行動や購入行動を分析できるツールです。

検索や購入のトレンドだけでなく、カスタマーレビューと返品に関するトレンドも分析可能なので、商品ページや広告の改善にとどまらず、商品開発にも活用できる指標となっています。

商品トレンド解析ツールの利用条件

2024年4月時点では、商品トレンド解析ツールの利用条件はセラー「大口出品者」が対象となっています。

ブランド登録は必須ではないようなので、まだ利用したことがない大口出品者様は是非確認してみてください。

セラーアカウントの出品形態の違いについては、以下のブログで解説していますのでご参照ください。⬇︎

【徹底解説】Amazon 大口出品と小口出品の違いを解説

商品トレンド解析ツールが表示されない場合

デフォルトでは、商品トレンド解析ツールは各アカウントの管理者にのみ提供されています。

他のユーザーに権限を付与するには、設定>グローバル権限の管理の順にアクセスし、販売機会拡大の中の「新しい出品推奨商品」に表示のみの権限を付与します。

商品トレンド解析ツールで表示されるデータ

商品トレンド解析ツールをクリックした先の画面では、「ブラウザの閲覧・検索履歴に基づいたデータ」「出品者が販売しているカテゴリーと販売履歴に基づいたデータ」が表示されます。

▼ブラウザの閲覧・検索履歴に基づいて表示

・最近閲覧したニッチ
・最近閲覧したASIN

▼出品者が販売しているカテゴリーと販売履歴に基づいて表示

・日本でのこのカテゴリーにおけるニッチ商品の例
・購入者による検索が増加している商品/購入者による検索が減少している商品
・品質向上の機会があるニッチ

ニッチ・ニッチ商品とは

商品トレンド解析ツール内では、購入者の特定のニーズを表す検索キーワードや商品をまとめたものを「ニッチ」、あるいは「ニッチ商品」と記載しています。

ユーザーが購入したい商品を見つけるために検索キーワードを入力する際、Amazonはその商品や検索したキーワードの情報を蓄積していきます。

ユーザーが商品を購入するに至った検索キーワードや、検索キーワードから多数のクリックを獲得した商品など、蓄積された需要に関するデータをもとにニッチやニッチ商品が表示されます。

ニッチの検索方法

商品トレンド解析ツールでは、以下の2つの方法で検索する方法があります。

カテゴリー別にニッチを検索する方法
 キーワードまたはASINで検索する方法

■カテゴリー別にニッチを検索する方法見る

下記の画像は商品トレンド解析ツールのページになります。
画面左側のハンバーガーメニュー(カテゴリー別に見る)をクリックし、任意のカテゴリーから検索することができます。

各カテゴリーからは、さらに細かくブラウズノード単位まで絞り込むことができます。

さらに、カテゴリ―から検索した場合には、以下の情報をもとに検索結果を絞り込むことも可能です。

・検索ボリューム(過去90日間)
・ボリュームの変化率(過去90日間)
・検索ボリューム(過去360日間)
・ボリュームの変化率%(過去180日間)
・平均販売商品数の範囲
・クリック数が上位の商品の数
・平均価格
・返品率(過去360日間)
※それぞれ最小・最大を選択することが可能

■キーワードまたはASINでニッチを検索する方法

画面中央あたりの検索窓から、キーワードやASINを入力して検索します。

※注意点※

検索キーワードを入力しても、「一致するニッチ商品はありません」というエラーが表示されることがあります。

その場合、入力された検索キーワードは、十分な検索ボリュームがまだない可能性があるため、同義語や代替となる単語をお試しください。

■検索結果の見方

「カテゴリー別に見る」、「キーワードまたはASINで検索する」どちらの方法でも下図のような検索結果画面が表示されます。
ニッチビューのタブからは、カテゴリーやキーワードに一致するニッチ商品として、お客様のニーズやニーズに対する上位の検索用語、それらの検索ボリュームなども確認することができます。

商品トレンド解析ツール 画面

一方でASIN表示のタブからは、一致する商品がASIN単位で表示され、検索クリック数や平均価格、レビューの総数なども確認することができます。

トレンド分析ツール ASIN画面

「ニッチビュー」から指標を確認する

ニッチビューのタブから「お客様のニーズ」「上位の検索用語」をクリックすると、ニッチ商品の詳細を確認することができます。

トレンド分析ルーツ メトリックス

・検索ボリューム (過去360日間)
・検索ボリュームの増加率 (過去180日間)
・クリック数が上位の商品
・平均価格 (過去360日間)
・平均販売商品数の範囲 (過去360日間)
・返品率 (過去360日間)

各指標の詳細な内容は、以下ヘルプページの用語集からご確認ください。

参考:セラーセントラル ヘルプ>商品トレンド解析ツール>用語集
https://sellercentral.amazon.co.jp/help/hub/reference/G5KNTLR9JWBUPJTR

ニッチ商品の詳細の下部には「6つのタブ」が表示されていて、それぞれ異なる指標が確認できます。

  1. 商品
  2. 検索キーワード
  3. インサイト
  4. トレンド
  5. カスタマーレビューのインサイト
  6. 返品

それぞれのタブで何を見ることができ、どういったことに役立てられるのか解説いたします。

商品

商品のタブでは、お客様のニーズであるキーワードを検索したときにクリック数が上位の商品が表示され、価格、Amazon手数料の平均値、商品のクリック数や傾向などが分析できます。

平均販売価格が自社の商品に近い商品を確認したり、平均お客様の評価が低い商品に対して、商品ターゲティングの広告を設定することで、より評価の高い自社商品に誘因するなどの戦略が立てられます。

トレンド分析ツール 商品

 

検索キーワード

検索キーワードのタブでは、ニッチ商品に対する検索キーワードを確認することができ、それらの検索ボリュームやクリックシェア、クリック数上位商品が3つまで表示されます。

自社商品で表示させたい検索キーワードの上位商品を確認しておくことで、差別化できるポイントなどを洗い出すのに役立てられます。

トレンド分析ツール キーワード

 

インサイト

インサイトのタブでは、ニッチ商品に関する検索キーワードを入力した後に、累積的にクリック数の90%を獲得した上位商品についての指標が確認できます。

スポンサープロダクト広告を使用している商品の割合が低ければ、広告による露出が見込みやすいと判断できます。

一方でクリック集中度上位5ブランドや20ブランドの割合が高い場合、既にシェアを獲得している強力な競合が存在していることが分かります。

トレンド分析ツール インサイト

トレンド

トレンドのタブからは、時系列の指標を確認することができます。

上部の各指標については過去7日間の実績、下部の折れ線グラフでは過去1年間の推移が表示されています。Amazon プライムデーやAmazon ブラックフライデー以外で検索ボリュームが増えていた場合、季節やイベントによる需要が期待できそうです。

また、商品数が右肩上がりで増えていると、競合出品者も多く存在し、カテゴリーとしてはいずれ飽和状態に近づくことが予想されます。

トレンド分析ツール トレンド

カスタマーレビューのインサイト

カスタマーレビューのインサイトタブでは、商品に対するレビューに含まれる要素がトピックとして分類されています。

それぞれ、肯定的なトピックと否定的なトピックが確認できるため、ユーザーが肯定的にとらえている商品特徴を把握することで、商品ページのテキストや画像の修正にも役立てられます。逆に、否定的なトピックの中からは商品開発に役立つヒントが隠されているかもしれません。

トレンド分析ツール レビュー1 トレンド分析ツール レビュー2

返品

返品のタブを開くと、過去6ヵ月間のうちに返品された理由にもとづくトピックの割合と傾向を確認することができます。

自社商品の場合は、ユーザーの満足に繋がらなかった要因を分析して商品開発に役立てていくほか、商品ページ上で誤解を招く表現がないか確認していきましょう。

トレンド分析ツール 返品

「ASIN表示」から指標を確認する

自社商品の場合は、ユーザーの満足に繋がらなかった要因を分析して商品開発に役立てていくほか、商品ページ上で誤解を招く表現がないか確認していきましょう。

ここでは「2つのタブ」が表示されていて、それぞれ異なる指標が確認できます。

  1. 商品メトリクス
  2. カスタマーレビューのインサイト

それぞれ解説していきます。

商品メトリクス

商品メトリクスのタブでは、過去90日間の価格とセールデータ、FBA手数料などの平均料金、クリック数とクリック数の傾向などが確認できます。

競合商品のASINを検索して、クリック数の傾向から自社商品の脅威になりえるかを分析したり、トレンドからベストセラーランクの推移を確認して、下降気味であれば顧客を誘因できる可能性が考えられます。

カスタマーレビューのインサイト

「ASIN表示」のカスタマーレビューのインサイトも、「ニッチビュー」とほぼ同様の内容となっていますが、過去6か月間にテーマまたは商品の属性についてメンションされた割合や、親ASIN内でどのASINに言及されたことが多いのかも表示されています。

※注意点※

商品トレンド解析ツールの指標は、馴染みの薄い言葉が使われていることも多いため、以下の用語集から正しい意味を読み取りながら分析することをお勧めします。

参考:セラーセントラル ヘルプ>商品トレンド解析ツール>用語集
https://sellercentral.amazon.co.jp/help/hub/reference/G5KNTLR9JWBUPJTR

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事をまとめますと以下の様になります。

・商品トレンド解析ツールは、購入者の検索行動や購入行動を分析できるツールで、検索や購入のトレンドだけでなく、カスタマーレビューと返品に関するトレンドも分析可能

・「ニッチ」または「ニッチ商品」=購入者の特定のニーズを表す検索キーワードや商品をまとめたもの

・検索方法は「カテゴリー別に見る」または「キーワードまたはASINで検索する」の2通り

・指標の確認方法は①ニッチビュー②ASIN別表示の2通り
①ニッチビューからは商品/検索キーワード/インサイト/トレンド/カスタマーレビューのインサイト/返品の指標が確認できる
②ASIN別表示からは商品メトリクス/カスタマーレビューのインサイトの指標が確認できる

出品中商品の売り上げ拡大や、新規出品を予定している商品は市場やトレンドの調査に役立つツールですので、是非色々な条件から検索して活用されてみてはいかがでしょうか。

今回の記事が、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

Amazonでの販売戦略についてお悩みでしたら、まずはお気軽にAmazon専門コンサルのアグザルファまでご相談ください!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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