【要確認】公正取引委員会の立ち入り検査によるおすすめ出品に関するヘルプページの更新について
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さて、今回はニュースでも話題になっていた公正取引委員会の立ち入り検査により、Amazon側が対応したヘルプページの更新部分について確認していきましょう。
話題になっていた時期がちょうどブラックフライデー前だったため、ブラックフライデーに影響が出ないか気になっていた方も多いのではないでしょうか?
今や生活の一部として欠かせないECサイトとなっているAmazonと公正取引委員会について、確認していきましょう。
どうぞ最後までお読みいただけますと幸いです。
目次
ヘルプページ更新の背景
今回2024年12月18日にAmazonが更新したヘルプページは以下3ページ。
- 「おすすめ出品」
- 「おすすめ出品として掲載される資格」
- 「おすすめ出品になるためには」
Amazonサイト独自のカート獲得条件に独占禁止法違反の疑い(「優越的地位の乱用」、「拘束条件付き取引」)をかけられたため、上記3ページが更新されておりました。
2024年11月26日に独占禁止法違反の疑いとなった具体的な部分は2点。
- カートボックスを獲得するために「競争力のある価格になるよう不合理な価格の引き下げ」を要求していたと考えられる。
- 「FBAの利用」による優遇性。
公正取引委員会の立ち入り検査ということで、事は大事なのでは?と思うかもしれませんが、実はAmazonは過去に2回公正取引委員会の立ち入り検査を受けていたことがあります。
まずは過去2回の公正取引委員会の立ち入り検査でAmazonがどう対応していたのか、確認しましょう!
公正取引委員会の立ち入り検査
アマゾンジャパンは今回2024年11月26日以外にも、過去2回公正取引委員会の立ち入り検査を受けています。
1回目:2016年 8月 独占禁止法違反の疑い(拘束条件付き取引)
【疑義概要】
他の通販サイトよりも、Amazon内の商品の価格を高くしないよう取引業者に求めたなど。
【詳細】
マーケットプレイス出店者との間で価格・品ぞろえに関する最恵待遇条項 (MFN条項)を定め、出品者の事業活動を制限しているとして立ち入り検査された。
アマゾンが同条項を撤廃する方針を示したことから検査を終了。
2回目:2018年 3月 独占禁止法違反の疑い(優越的地位の乱用)
【疑義概要】
販売した商品の値引き分を、利用者に補填(ほてん)させたなど。
【詳細】
自社通販で商品の納入業者に不当な協力金を負担させていたとして、「優越的地位の乱用」の疑いで、立ち入り検査。
取り扱う商品を値引き販売し、値引き分の一部を納入業者に負担させたとして、約1400社に総額約20億円を返還するなどの改善策をまとめたこともある。
アマゾンジャパンから確約認定申請があり、公正取引委員会が承認し、検査終了となった。
参考:公正取引委員会 「(令和2年9月10日)アマゾンジャパン合同会社から申請があった確約計画の認定について」
https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2020/sep/200910.html
確認日:2025年1月29日
今回:2024年 11月26日 独占禁止法違反の疑い(優越的地位の乱用、拘束条件付き取引)
【疑義概要】
カート取得条件について、独占禁止法違反の疑いをかけられ、立ち入り検査対象に「不合理な価格の引き下げ」「FBAの利用を強いられた」など。
【詳細】
Amazonサイトで販売するための適切な価格でないと判断された場合、①「カートに入れる」表示ではなく、②「すべての出品をみる」と表示されてしまう現象、いわゆる「カート落ち」が起きていた。
▼①「カートに入れる」表示例)
▼②「すべての出品をみる」表示例)
【現状】
また、公正取引委員会は、今回Amazon出品者に対して以下の意見募集を実施する専用窓口をホームページ内に開設している。(2025年1月時点)
https://www.jftc.go.jp/soudan/jyohoteikyo/1204.html
アマゾンの方で対応を検討していると考えられ、今後、カート獲得の仕組みが変更されるのか可能性もありますため、弊社としても注目しております。
ヘルプページの変更点-2024年12月18日更新
それでは、2024年12月18日に更新された具体的な箇所を確認してみましょう。
変更された部分を一部抜粋し記載
・旧=2024年12月17日までのヘルプページ表記
・新=2024年12月18日以降のヘルプページ表記
おすすめ出品
▼おすすめ出品(Amazon ヘルプページ)
- ポイント:「在庫状況」ではなく「配送スピード」と更新
【旧】
おすすめ出品として掲載される出品者は、同じ商品についておすすめ出品として掲載される資格がある出品者の中から、価格やポイント、在庫状況などをもとに選ばれます。
【新】
おすすめ出品として掲載される出品者は、同じ商品についておすすめ出品として掲載される資格がある出品者の中から、価格やポイント、配送スピードなどをもとに、最大で3人の出品者が選ばれます。
- ポイント:FBAに関する部分が削除
更新されてなくなった記載部分
「フルフィルメント出品した商品について、配送料無料などの複数の配送オプションを設定してください。利用可能な配送オプションは、セラーセントラルの現在の配送料および設定ページで管理できます。」
- ポイント:具体的な算出指標&Amazonプライム対象&出荷作業日数の削除
【旧】
顧客満足度
顧客満足を高める要因はさまざまですが、Amazonで成功するには、満足度の高い丁寧な顧客サービスをあらゆる面で提供することが重要です。
注文不良率(ODR)—注文不良率は、購入者からの評価、Amazonマーケットプレイス保証申請、払い戻し(チャージバック)に基づいて算出されます。
出品者パフォーマンスに関するその他の指標。
商品の配送に関する事項(Amazonプライム対象、配送スピード、出荷作業日数を含む。)
Amazon出品サービスにおける実績経験および利用期間。
【新】
顧客満足度
顧客満足を高める要因はさまざまですが、Amazonで成功するには、満足度の高い丁寧な顧客サービスをあらゆる面で提供することが重要です。
・出品者パフォーマンスに関するその他の指標。
・配送スピードを含む、商品の配送に関する事項。
おすすめ出品の利用資格
▼おすすめ出品の利用資格(Amazon ヘルプページ)
- ポイント:FBA利用による優遇性の部分の削除
【旧】
注文数 : Amazonが出品者のパフォーマンスを正確に評価するため、一定の注文数を満たしていることが必要です。(必要な注文数はカテゴリーによって異なります。)
フルフィルメント by Amazon(FBA)を利用して配送される商品は、Amazonによる出荷やカスタマーサービスの対象となりますので、2.パフォーマンス指標の指標値が改善され、おすすめ出品の利用資格を獲得できる可能性が高くなる場合があります。
【新】
注文数 : Amazonが出品者のパフォーマンスを正確に評価するため、一定の注文数を満たしていることが必要です。(必要な注文数はカテゴリーによって異なります。)
- ポイント:比較対照(他サイト)部分の削除
【旧】
なお、他の小売サイト上の販売価格と比較して競争力のある価格が提供されていない場合には、当該商品の商品詳細ページにおすすめ出品が表示されない場合があります。
【新】
なお、競争力のある価格が提供されていない場合には、当該商品の商品詳細ページにおすすめ出品が表示されない場合があります。
おすすめ出品になるためには
▼おすすめ出品になるためには(Amazon ヘルプページ)
- ポイント:4つだった条件が2つに(在庫と配送スピードの記載を削除)
【旧】 I.競争力のある価格を設定する
II.より早くお届けできる配送オプションや配送料無料を提供する
III.優れたカスタマーサービスを提供する
IV.在庫を切らさない
【新】 I.競争力のある価格を設定する
II.優れたカスタマーサービスを提供する
ヘルプページの変更点-2025年1月27日
おすすめ出品の利用資格
▼おすすめ出品の利用資格(Amazon ヘルプページ)
- ポイント:FBA利用による優遇性の部分の追加
【旧】
注文数 : Amazonが出品者のパフォーマンスを正確に評価するため、一定の注文数を満たしていることが必要です。(必要な注文数はカテゴリーによって異なります。)
【新】
注文数 : Amazonが出品者のパフォーマンスを正確に評価するため、一定の注文数を満たしていることが必要です。(必要な注文数はカテゴリーによって異なります。)
フルフィルメント by Amazon(FBA)を利用して配送される商品は、Amazonによる出荷やカスタマーサービスの対象となりますので、2.パフォーマンス指標の指標値が改善され、おすすめ出品の利用資格を獲得できる可能性が高くなる場合があります。
※2024年12月18日更新分で上記の文言が削除されておりましたが、2025年1月27日の新着情報にて誤って削除されたものであったとして記載が戻されました。
<セラーセントラル新着情報 「おすすめ出品に関するヘルプページの誤修正を訂正します」>
https://sellercentral.amazon.co.jp/seller-news/articles/QTFWQzM4VDdZWEI1MjgjR0dQU0ZQRFY3QkZFQUdTUA
出品者への影響
ヘルプページの変更は確認できておりますが、出品者への影響はどの程度出ているのでしょうか?
カートの獲得のアルゴリズム等が変更になっている可能性については弊社内で上がってきておりますが、大きな変更は2025年1月時点では確認ができておりません。
今後、カート獲得のためのアルゴリズムの変更が行われる可能性もございますが、現時点では、「価格」と「配送スピード」、「アカウント健全性」でいかに相乗り出品者よりも優位に進めていけるかという今までの対策を継続されていくのが良いと考えております。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
簡単にまとめますと下記の通りとなります。
- 2024年11月26日に公正取引委員会による立ち入り検査が入った。
- Amazonは「調査に全面的に協力してまいります」とコメントし、ヘルプページを更新。
- 更新された部分は、FBAの優遇性の削除、在庫状況に関する部分の削除、他サイトという文言。
- 立ち入り検査案件は継続中(※2025年1月29日時点)
カート獲得は売上に関わってくる部分なので、今後も注目して動向を追っていきましょう!
今回の記事が、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
アマゾン出品ついてお悩みでしたら、まずはお気軽にAmazon専門コンサル・運用代行のアグザルファまでご相談ください!
最後までお読みいただきありがとうございました
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